
一杯にかける、こだわり。セブン‐イレブン麺商品のおいしさの秘密
そばにうどんに、ラーメンにパスタ、フォーまで。日本では、“どの国の麺か”をとくに意識することはなく、“自分の好きな麺料理”を自然に選ぶ文化があります。それは、セブン‐イレブンでも同じこと。いつでも、その日の気分に合わせて麺を選べます。
でも、当たり前になりすぎて、麺一つひとつに込められたこだわりは意外と知られていないもの。セブン‐イレブンの麺商品は、麺やスープまで徹底的にこだわってつくられています。
今回の交差点では、セブン‐イレブンの麺づくりに情熱をかける八木田さんと、製麺スペシャリストの佐々木さん、麺類に目がないセブン‐イレブン・ジャパンの社員との対話から、“日本の麺類の多様性・おいしさ”をひもといていきます。
今回交差点で出会った方々はこちら

佐々木さん
株式会社ニッセーデリカ 新規事業部 製麺開発室 副室長

八木田さん
セブン‐イレブン・ジャパン 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類 チーフMD(マーチャンダイザー)
※インタビュー時点の所属。現在は海外事業本部所属。

岡崎さん
セブン‐イレブン・ジャパン 横浜南地区 OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)
※インタビュー時点の所属。現在は商品本部 デリカテッセン部 7P・生活デイリー AMD(アシスタントマーチャンダイザー)
※OFCは、セブン‐イレブン加盟店のオーナー様に対する経営カウンセリングを担っています。

渡辺さん
セブン‐イレブン・ジャパン 東京地区事務所 DO会計アシスタントマネジャー

古橋さん
セブン‐イレブン・ジャパン 加盟店サポート部 加盟店労務・福利厚生担当
麺へのこだわりが、その一杯をおいしくする
―今日は麺類を開発する方、その麺を支える製麺スペシャリスト。そして、そんな麺が大好きな方々に集まっていただいたわけですが、麺といってもさまざまな種類がありますよね。普段はどんな麺を食べられているのですか?

渡辺さん
私は冷やし中華ですね! ちなみに家族全員が麺好きで、セブン‐イレブンの麺コーナーで「今日はどれにする?」とよく迷っています(笑)。

八木田さん
それはうれしいですね! 今日はニッセーデリカ様から製麺スペシャリストの佐々木さんにお越しいただきましたし、新作の麺も用意したので期待してください。

古橋さん
蒙古タンメン中本が本当に大好きなんですよ。だから今日はとても楽しみです。ちなみに、47都道府県のセブン‐イレブン巡りをしたことがあって、ご当地で売られている麺もしっかりチェックしています(笑)。

岡崎さん
一足先に新商品を食べられるのは、OFCとしても麺好きとしてもありがたいですね! 私が一番好きなのはラーメンやつけ麺で、週末にはいろいろなお店を回っています。
セブン‐イレブンの中なら、中華蕎麦とみ田監修のものが大好きですね。実際にお店に行ったこともあるのですが、こんなにおいしいものを気軽に食べられるのはすごいと思います。


佐々木さん
麺づくりに関わっているものの、なかなかお客様の声を直接聞く機会はないので、今日は大変光栄です。
私も「とみ田」さんに伺ったことがあり、料亭のようなおもてなしと味には驚きました。セブン‐イレブンで販売している商品はもちろん、本店の味も体験していただきたいですね。

古橋さん
製麺スペシャリストについていろいろお聞きしたいです。実際に麺を打たれることはあるんですか?

佐々木さん
機械で製麺しているので、実際に手打ちすることはないんですよ。ただ、製麺スペシャリストになるにあたっては、機械の特性を知り尽くし、味を安定させられること、麺の種類に合わせた設定ができることが求められます。
ほかには麺の知識や、味の良し悪しの判断ができるのか。そうした試験を突破して初めて、製麺スペシャリストに認定されるんです。


八木田さん
それがなかなか大変なんですよね。小麦粉を混ぜる時の温度や、練りあがった時の温度、麺の厚み・細さ…ゆであがった時にどうなるか。機械で製麺するといっても、無数にチェックポイントがあるんです。求められるレベルはとても高くて、全国に製麺スペシャリストを配置できるまで何年もかかりました。

岡崎さん
今は麺のお話でしたが、ラーメン好きとしてはスープのおいしさも外せないですね。いつ買っても麺もスープもおいしいって、すばらしいことだと思います。安定した品質を保つ上で、苦労されていることはありますか?

佐々木さん
スープはほかのメーカー様がつくっていらっしゃるので、深くは語れないのですが、よく「麺は生き物」だと言われます。その日の部屋の温度、水の温度で微妙に味が変わってくるんですね。ただそれを言い訳にはできないので、いつも同じ味をお届けできるように日々努力しています。

渡辺さん
新商品が出るとお店で購入して「今回は麺とスープの絡みがいいなぁ」と何気なく食べていたんですが、工夫と想いがぎゅっと詰まっているんですね。これからは、麺をもっとおいしく食べられそうでうれしいです。
もっとおいしい麺を目指して。セブン‐イレブンの麺類新商品
―普段食べられている麺の話から、その裏側にまで話が広がりました。今日は10月にリニューアルしたかき揚げそばと、新商品として登場予定の醤油ラーメンを皆さんに試食していただきます。さっそくですが、お味はいかがですか?

鰹出汁の旨味引き立つかき揚げそば

岡崎さん
かき揚げそばから試食しましたが、少し甘みがあって出汁の味が強いですね。おでんっぽさを感じます。

渡辺さん・古橋さん
確かに甘いですね!


八木田さん
皆さんさすがですね! 今までは醤油の味が強めだったのですが、今回は出汁感の強いものに変更したんですよ。

佐々木さん
麺は粗挽きと細挽きを使い分けています。細挽きはきめが細かくてのどごしが良く、粗挽きは粒が大きくて食感が強い。これを使い分けることで、そばの風味を感じられるようにしています。あと今回は汁が変わったので、絡みが良くなるよう麺の太さも細くしました。

八木田さん
醤油ラーメンの感想も聞きたいですよね、佐々木さん。
今回は、食べ応えのある太い麺を採用していて、機械でつくったとは思えない見た目と食感を実現したんですよ。これまでは幅広い方に受け入れていただける商品開発を心がけていたんですが、新しさを感じていただきたいと思い、かなり振り切りました。


岡崎さん
私は太麺でスープに絡んでくるようなものが、すごく好きなんですよ。今日の麺は、まさにそれですね!

渡辺さん
噛み応えのある麺で、噛めば噛むほどおいしいですよね。いけないとはわかりつつ、スープも全部飲み干したいくらいです(笑)。


佐々木さん
少し麺がちぢれているのですが、麺の切り方を変えているんです。麺を食べ歩かれている岡崎さんは、手打ちに近いと感じていただけたのではないでしょうか。

八木田さん
さらに面白いのが、麺の切り方でスープの絡み方が変わることですよね。表面がザラザラした側とツルツルした側、どちらが広いのかで違う味わいになります。本当に奥深いんですよ。


古橋さん
いやあ、おいしいですねえ。
なぜ、日本人はこんなに麺が好きなのか?
―皆さんの「麺が好き!」という気持ちが伝わってきます。今日はラーメンとそばを食べていただきましたが、日本ではパスタやフォーなどさまざまな麺類が受け入れられていますよね。世界的に見ても独特の食文化ではないでしょうか。

八木田さん
世界には米・小麦・トウモロコシと三大穀物があり、地域の気候や土壌などに応じて各国の食文化が生まれてきました。日本は古くから米を主食としてきましたが、小麦の輸入量の増加によって麺文化が根づいたのかなと思います。

渡辺さん
麺って、ゆでるだけですぐに食べられるので便利だなと思います。時間がない時や、ご家族が多い家庭にはピッタリですよね。それから、夏は冷やし中華やそうめんなど、温かくても冷たくてもおいしく食べられるのが、麺の魅力だと思います。

八木田さん
確かに!

古橋さん
群馬に住んでいたことがあるのですが、小麦の栽培が盛んなんです。だからパスタが多いですし、(小麦を飼料に使う)畜産や乳業も盛んです。八木田さんのお話を伺って、こうやって文化はつくられていくんだなと実感しました。

岡崎さん
文化でいえば、日本人は汁物と何かを食べる習慣が染みついていると思いました。味噌汁に鍋。それから、カレーライスやお茶漬け。もしかしたら、ツルッとのどごしがいいものを日本人は好むのかもしれませんね。


佐々木さん
温かくても冷たくても食べられて、さっと食卓に並べられるのはいいですよね。それから、なんといっても製麺技術の発達ではないでしょうか。麺を手打ちでつくるのはとても大変ですが、パスタもカップ麺もいつでも買えますよね。
セブン‐イレブンさんのすごいところは、気軽に麺類を購入できる場を広げたところと、麺への徹底的なこだわりだと思います。
麺好きと麺のプロたちが語る、未来の麺類
―確かに、いつでも好きな時に麺類を食べられるのはコンビニならではですよね。 最近は凝った商品も増えてきて、どんどん選択肢が広がってきている印象です。最後に、これからの麺類に期待することをお聞かせいただけますか?

岡崎さん
ラーメン屋さんでも、チーズが使われた商品が人気だったりしますし、チーズをふんだんに使った麺商品があるとうれしいです。まぜそばに合わせれば、麺にもチーズの味がのって味わい深くなるんじゃないかな、と思いました。

古橋さん
今日お二人のお話を聞いて、深いこだわりをひしひしと感じました。だからこそお願いしたいのですが、ご当地の麺商品や名店の麺商品を、カップ麺や調理麺で再現していただきたいです。気軽にトライできるので、麺好きの方がもっと増えるんじゃないかと思っています。

渡辺さん
私は一時期、週に5回はラーメンを食べていたのですが、だんだんカロリーが気になってきて…。春雨みたいなヘルシーな麺で、野菜が多めのラーメンがほしいです。女性のお客様は喜んでくださるんじゃないかなって。


佐々木さん
私はそばのおいしさを追求したいですね。おいしいそばの条件として「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」の「三たて」があるのですが、挽きたての再現が難しいんです。これは流通も絡む問題なのですが、ゆくゆくは「三たて」のそばをお客様にお届けしたいです。

八木田さん
最近は食事の選択肢が広がり、競争が激化していることで、商品のライフサイクルがどんどん短くなっています。だからこそ探求心をくすぐる商品が求められているんじゃないでしょうか。
「よく知っているメニューだけど、なんだか一味違うぞ」と感じていただければ、セブン‐イレブンをもっと好きになっていただけるんじゃないかなと。
これから私は海外事業本部に異動するのですが、佐々木さんとともに学んだ麺類への情熱を、少しでも海外に届けられたらと思っています。
麺好きの想いと、開発のこだわりが交わった今回の交差点。普段手に取る麺類の可能性と、そこに込められたこだわりを感じられたのではないでしょうか。
次に麺を手に取る時、あなたはどんな一杯を選びますか?

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