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挑戦の先にはなにがあった? ビジネスコンテストSMiLEファイナリストたちの本音

日々の業務の中で目にする、現場の困りごと。ふとした瞬間に引っかかった、小さな違和感。
それらは、忙しさに飲み込まれていけば「よくあること」で終わってしまいます。

けれど、立ち止まって見つめ直した時、その違和感は“ビジネスの種”にもなります。
今回は2022年から始まった、セブン&アイ・ホールディングスが主催する社会課題解決型ビジネスプランコンテスト「SMiLE2025」最終選考に進んだ3人が集まり、その挑戦の裏側を語り合いました。

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ビジネスコンテストSMiLE 挑戦者対談Vol.1はこちら!

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自分ゴトから始まった人生の第2章。ビジネスコンテストSMiLEがくれた気づきとは?

今回交差点で出会った人たちはこちら

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平田さん(セブン‐イレブン・ジャパン)

旧)オペレーション本部 西東京ゾーン オペレーション・フィールドカウンセラー(OFC)
新)新規事業企画部 ビジネスクリエイト担当
SMiLE2025 準グランプリ・オーディエンス賞 受賞
提案プロジェクト:デイリー工場のできたて新鮮廃棄予定食材を活用したビュッフェ型レストラン『Green Table』

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福田さん(セブン‐イレブン・ジャパン)

旧)加盟店サポート部 求人・派遣・人材支援
新)加盟店サポート部 加盟店労務・求人・福利厚生
SMiLE2025 準グランプリ 受賞
提案プロジェクト:みんなの働きたいを応援スキマバイト紹介事業『すきまっち』

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金谷さん(セブン‐イレブン・ジャパン)

加盟店研修部 従業員研修支援第一 北海道ZOトレーナー
2026年3月1日から加盟店サポート部 加盟店労務・求人・福利厚生担当兼務
SMiLE2025 審査員特別賞 受賞
提案プロジェクト:セブン‐イレブン経験者専用スポットワーク型人財シェアリング『セブスポ!』

※OFCは加盟店オーナー様に向けた経営カウンセリングを行う社員のこと
※旧はインタビュー時点の所属(2026年1月末)、新は2026年3月1日からの所属

始まりは、目の前の困りごとから

――皆さんがSMiLE2025で提案したのは、“人財不足”に着目したスポットワークのサービスや、“食品ロス削減”のアイデアです。どちらも、誰かの困りごととして「不」に向き合ったテーマでした。
こうした課題は、目に留まりやすい一方で、解決が簡単ではないからこそ、見過ごされがちでもありますよね。それでも皆さんは、その問題から目を背けませんでした。なぜだったのでしょうか。

金谷さん

金谷さん

私はこれまで、人手不足に悩むオーナー様をたくさん見てきました。背景は多岐に渡りますが、人手不足のままお店を切り盛りする方もおられます。SMiLEを通して“人手不足を解消できるんじゃないか”って、感じていました。

福田さん

福田さん

私は加盟店様のアルバイト募集支援を担当しています。人手不足は、店舗と働きたい方が希望する勤務時間がうまくマッチングできないから起きるものでもありますよね。

現場で感じるのは“人手不足に悩む店舗がある一方で、働く意欲のある人は大勢いる”こと。これを何とかできないかと考えた時に思い出したのが、とあるオーナー様のお話でした。

退職した従業員ともつながっていて、困った時には応援に来てもらえるから人手不足になったことがないと言うんですよ。これを誰でも使える仕組みにできないかと思い『すきまっち』を考案しました。

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SMiLE2025でプレゼン中の福田さん

金谷さん

金谷さん

セブン‐イレブンで働きたいという方は、本当に多いんですよね。私は今、加盟店様の従業員研修を担当していて、最近耳にするようになったのが「最近人気のスポットワークサービスに、セブン‐イレブン求人が出ているから、経験を積みたい」という声なんです。

だったら、自社でセブン‐イレブン経験者に限定したスポットワークサービスをつくればいいんじゃないかと、『セブスポ!』を考え始めました。

平田さん

平田さん

私の担当店でもすでにスポットワークサービスを活用しているお店は多いんですが、セブン‐イレブン・ジャパンの中で仕組み化するという発想は、自分の中にはありませんでした。

グループ内で人財を循環させられたら、確かに理にかなっていますよね。まさに灯台下暗しだなと感じました。

福田さん

福田さん

平田さんの『Green Table』も、まさにですよ。フードロス問題はよく聞きますが、工場に視点を置いたのはさすがだなと思いました。

平田さん

平田さん

きっかけは今年の5月に参加した工場見学だったんですよ。そこで工場長からお話を伺っている中で、工場では一定量の廃棄が発生している現状を初めて知りました。鮮度も味も全く問題がない商品でも、発注数との差が出てしまうだけで、廃棄や飼料化されるんです。

お客様に安全安心の商品を提供するためだと理解はしつつも、「このまま捨ててしまっていいのだろうか」という疑問が頭から離れなくなったんです。

金谷さん

金谷さん

平田さんは店舗を回る忙しい業務の合間を縫って、店舗の外にいる取引先やお客様にも積極的にアプローチされていたと聞いています。OFCは私も経験しているので、平田さんが取り組まれたことがどれだけ大変だったのか、よくわかります。

ライバルではなく、ともに走る仲間として

――皆さんはSMiLE2025の競争相手でもあったわけですが、今のお話からはリスペクトも感じます。コンテスト期間中、お互いのことをどのように意識されていたのでしょうか?

平田さん

平田さん

確かに、ビジネスコンテストなのでお互いライバルではありますよね。ただ、感覚としては「一緒につくり上げていく仲間」という方が近かったです。

福田さん

福田さん

最終審査会の1カ月前に行われた「オープンメンタリング」が大きかったですよね。他の参加者が見ている中、メンター(講師)の方に本番同様のピッチをし、そのフィードバックを受けるという場が、本当に刺激になるんですよ。

金谷さん

金谷さん

メンターは外部の方なので、忖度なしにビジネスプランの良し悪しを言ってくださるんです。絶賛されるプランもあれば、駄目出しをされるプランもあって、いい意味で、お尻に火がつく機会でしたよね。

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オープンメンタリングを経て、堂々と話す金谷さん。胸に着けているのは、セブスポ!の考案中に金谷さんが生み出したオリジナルキャラクター・七助(ななすけ)です。

平田さん

平田さん

とてもいい経験でしたが、痺れましたよね(笑)。金谷さんや福田さんのプランからも、本当にたくさんの学びがありました。これだけ短期間で質を高められたのは、ファイナリスト同士の横のつながりができたからこそだと思います。

グランプリまで足りなかった、あと一歩

――切磋琢磨しながら取り組まれてきた関係性だったんですね。その結果、皆さんはそれぞれ賞を獲得されていますが、グランプリには届きませんでした。あと一歩を詰めるために、どんなことが必要だったと考えていますか?

金谷さん

金谷さん

セブン‐イレブン経験者に特化したスポットワークサービスという特徴があるだけに、セブン‐イレブンの話に終始したことが要因の一つかもしれません。もう一つは、店舗の売上につながる可能性を言語化しきれていなかったことです。気持ちのいい接客は、そのまま客数増にもつながると思うんです。

福田さん

福田さん

ビジネスコンテストですから、投資する価値があるかどうか。事業の広がりがあるのかどうかもポイントになると思います。この点が弱かったのかな? と思っています。

平田さん

平田さん

めちゃくちゃわかります…! 『Green Table』では、今まで“廃棄される新鮮な食材を使ったビュッフェ型レストラン”という軸をお見せしましたが、それは数ある可能性のほんの一部なんですよ。

食品ロスの削減は原価カットにもつながる可能性があるので、店舗売価を安くできるかもしれないし、店舗の利益率も改善できるかもしれない。そこまで見せられなかったのが敗因ですね。

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グランプリには手が届かなかったものの、平田さんのプレゼンは視聴者が選ぶオーディエンス賞を獲得。

――皆さん前向きに振り返られていますが、SMiLEは半年間続くコンテストです。費やした時間を考えると、なかなかできることではないと思います。

福田さん

福田さん

私にとってSMiLEは、“青春”です。好きなことに半年間、夢中で向き合う経験って、年齢を重ねるほど少なくなりますよね。 自分の考えたことだけに一生懸命になれたのは、かけがえのない財産になりました。

平田さん

平田さん

悔しさはもちろんあるのですが、普段ならなかなかお会いできない工場長さんやデイリーメーカーの方、社内のいろんな部署の方、さまざまな人と率直な本音で話ができました。SMiLEで最終審査まで進めたからこその出会いであり、大きな財産になったと感じています。

金谷さん

金谷さん

この半年間は、とことん自分と向き合う時間で、自分の能力不足に思い悩むこともありました。でも、普段の業務ではお会いできない方々から、たくさんの学びを得られる時間でもあったんですよね。地方で勤務する私自身も、今後のキャリアの可能性を切り拓きたいという想いがあり、その意味でもとても大きな経験になりました。

それぞれが目指すSMiLE

――挑戦したからこそ、新しい景色と出会えたんですね。最後に、今後のSMiLEにかける意気込みについてお聞かせください。

平田さん

平田さん

新しいことを考えるのは好きなので、また来年も応募するかもしれません。次はチームで準備して挑むのも一つの選択肢だと思っていますし、SMiLEの運営を手伝うのも面白そうですね。挑戦する側でも、支える側でも、SMiLEに関わり続けていけたらいいなと思っています。

福田さん

福田さん

今回の悔しさをバネに、もう一度チャレンジしたいですね。『すきまっち』は、まだまだ磨ける余地があると感じていますし、別の軸でも新たなアイデアを温めているところです。SMiLE運営のお手伝いももちろんさせていただきたいですが、まだ挑戦者でいたいと考えています。

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セブン&アイ・ホールディングス主催で開催されたSMiLE2025。リアルとオンラインで過去最大規模の約960名が聴講し、イベントとしても年々スケールアップしている。

金谷さん

金谷さん

正直に言うと、今は「これだ」というアイデアはまだありません。ただ、もっとうまくできたという後悔が今も残っていて、いつかリベンジしたいですね。仮に自分が挑戦しなかったとしても、SMiLEをサポートする立場として関わりたいです。サポートがなければ、私はここまで来られませんでした。だから今度は、誰かを支える立場になりたいです。

目の前の問題から目を背けず、走り続けてきた半年間。そこで得られたのは、この先の未来へとつながっていく想いでした。

それぞれのスマイルを目指して、3人の旅路はこれからも続いていきます。

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