
“一人じゃない”から、働ける。セブン-イレブン・ジャパン 前橋地区事務所 星野さんの働き方
どんな仕事にも必ず「原点」があります。学生時代に友人と過ごした時間や、アルバイト、あるいは、誰かからもらった一言が「原点」かもしれません。
「働き方は、なないろに」では、セブン&アイグループの従業員一人ひとりの原点から今にいたるまで、それぞれの七色の働き方を紐解いていきます。
今回登場するのは、セブン-イレブン・ジャパン前橋地区事務所会計アシスタントマネジャーを務める星野さん。
星野さんは、セブン-イレブンにご加盟いただいているオーナー様が経営に専念できるよう、加盟店様の会計簿記サービス全般を行っています。
その始まりは、卓球に打ち込んだ中学・高校時代にありました。
“好き”と“学び”でいっぱいの高校時代
「卓球を始めた理由は、お父さんに勝ちたかったからです(笑)。小学生の頃はまったく敵わなくて、勝つために中学校では卓球部に入部しました」
中学校の卓球部では優しい先輩たちに恵まれ、いつの間にか“お父さんに勝つこと”よりも、卓球そのものの楽しさに夢中になっていった星野さん。

高校時代、卓球部の仲間たちと。
その後、文武両道を掲げる高校に進学。卓球への情熱は変わらず、迷わずに卓球部を選びました。学校の部活だけでは足りずに、卓球のスポーツクラブにも通うほどだったそうです。
「土日も関係なく、卓球か勉強に打ち込んだ高校時代でした。プライベートの時間はあまりなかったですね。時間ができた時に仲間たちとイトーヨーカ堂のポッポで過ごしたのが、青春だったかもしれません。ちなみに、この頃にはお父さんより強くなっていました(笑)」
そんな高校生活の中で、もうひとつ星野さんの今を形づくるきっかけとなったのが、簿記との出会いでした。

「難しそうだな、というのが第一印象でした。また当初は、簿記はただ収入や支出を記録するものだと思っていたんです。でも勉強を続けるうちに、それだけじゃなくて、お金や物の流れを見ていくものなんだと気づきました。会社の経営を支える土台のような存在だとわかってからは、自然と興味を持てるようになりました」
勉強にもスポーツにも全力で取り組み、文武両道を実践した星野さん。卒業後に選んだのは、就職という道でした。星野さんの胸の内には、「早く自立したい」という強い想いがありました。
新しい一歩は、温かな職場から
「今振り返ってみると、大学に進学するという道もあったのかもしれません。でも、私の両親が早くに自立していて、自然と“私も早く自立するんだ!”と考えていました」
星野さんが最初に就職したのは、地域密着型の信用組合。「金融機関ならお客様の大切なお金を託す信頼と、変わらぬ安定がある」というイメージと、「人の役に立ちたい」という想いから選んだといいます。
しかし3年ほど勤めた頃から、新しい環境を求めるようになっていきました。
「お客様のお金を扱う仕事なので、責任が大きい分やりがいもありました。公共料金の払込票の取扱いや企業様のPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)、経営数値書類などを見る機会もあり、今の仕事に繋がる基礎を学べたと思っています。ただ、職場に同世代があまりいなくて…気軽に相談できる相手がいなかったんです」

そんな時に偶然出会ったのが、セブン-イレブン・ジャパンの求人でした。
「すぐに応募しました(笑)。実は元々セブン-イレブンの大ファンで、高校生の頃からよく利用していたんです。特にお昼ご飯のお弁当。『私の体の8割以上はセブン-イレブンでできている』と言えるくらいだったと思います」
そうして、新たな職場であるセブン-イレブン前橋地区事務所で会計担当としての歩みをスタートさせた星野さん。最初は、職場のスピード感に圧倒されることもあったそうです。
「最初は、ちゃんとついていけるのかな…と不安でした。でも、年齢が近い先輩たちがたくさんいて、話しかけやすい環境だったんです。先輩たちに“この子を育てよう”と思ってもらいたくて、とにかく一生懸命でしたね」

先輩たちだけではなく、上司にも恵まれた温かな環境。そして、まっすぐな努力が実って、星野さんはセブン-イレブン前橋地区事務所に少しずつ根を下ろしていきました。

チームに支えられた産休・育休
セブン-イレブン・ジャパンに入社してから15年。その間、星野さんにとって大きな転機となったのが、二度の産休・育休でした。
「1回目の産休に入る前は、不安でした。出産のこと、仕事のこと…色々なことが気にかかって。だけど、同僚のみんなが“がんばれ!”ってメッセージを込めた動画を用意してくれたんです。私との写真や、一人ひとりからのメッセージを集めてくれていて…。びっくりしたし、本当にうれしかった。“こんなに大事にしてもらってたんだ”って、胸がいっぱいになりました」
時には家族のように、お互いを支え合う前橋地区事務所。そんな職場のおかげで、星野さんは安心して産休に入ることができました。
しかし、復帰を前にした星野さんの胸には、産休前とはまた別の不安が芽生えていたといいます。
「1年以上経つと、仕事の進め方や、業務に使うシステムが変わることがあります。その変化に対応できるのか。そもそも仕事のやり方を思い出せるのか…気になることばかりでした。でも、サポート体制がしっかり整っていて、すぐに職場復帰できたんです。私より前に産休を経験した先輩方が道を作ってくれていたおかげだと思います」

チームのメンバーとともに。星野さんたちの上司の口癖の“おもしろガル”を元にした“がるー”ポーズなのだとか。
星野さんに転機が訪れたのは、2回目の育休から職場に復帰して、数年経った頃でした。
チームを束ねるアシスタントマネジャーに任命されたのです。
一人じゃないから、仕事ができる
「チームで動くことは、とても大事だなって私は思うんです。学生時代の話になるのですが、卓球の大会に出ていた時、仲間たちの声援がすごく力になったんですよね。試合に出るのは自分だけど、一人で戦っているわけじゃない。皆に支えられているから、戦えたんです。この感覚を今の職場でも大事にしていて、みんなのリーダー的な存在でありたいと思って仕事をしていました」
そんな仕事ぶりが評価され、アシスタントマネジャーへと昇格した星野さん。今、大事にしているのが、コミュニケーションです。
「私が過去に一人で抱え込んでしまったように、どんな職場であっても、助けを求めにくい瞬間はあると思います。だから必要な時に助けあえるように、チームのメンバーには感謝の気持ちを伝えあうことや、物事をポジティブに捉えてもらえるようなコミュニケーションを心掛けています」

コミュニケーションの対象はもちろん、チームメンバーだけではありません。
「日々さまざまな部署とやりとりをしているので、他の部署の考え方や価値観に触れ、自分では思いつかなかったアイデアに出会うことがあります。そんな時、会社全体、組織全体のつながりの中で、私たちの仕事は成り立っているんだと実感します。当たり前ですけど、一人じゃ仕事はできないんですよね。
また、24年度部内のミーティングで、困った時こそお互い助け合う行動の一つとして『ヘルプシーキング』 があることを知りました。私自身、正直知らない言葉でしたが、色々調べる中、 まさに今まで学生時代に取り組んできた卓球や入社時に抱いた感想(チーム力)と合致していました。 私の源はチーム力!!です」
子育てと仕事の両立の中で
自分らしい働き方でステップアップを続ける一方で、二児の母としての顔も持つ星野さん。仕事と育児のバランスを取るのは、そう簡単なことではないといいます。

「パートナーの帰りが遅いので、平日は頼れないことが多くて。子どもの行事で休みたい時も、周りに理解してもらえるか不安を感じることがありました。今はあまり気にせずに休みを取れるような環境になってきましたが、それでもやっぱりもう少し、子どもと過ごす時間は欲しい。子どもの目を見て話せる時間を、もっと作っていきたいです」
そう語る星野さんですが、学校行事に積極的に参加し、朝は交通指導員として校門に立ち、休みの日には子供たちと公園へ行ったりデニーズで食事をしたり、母親としてできることに全力で取り組んでいます。そして、そのひたむきさは、キャリアにもまっすぐに向けられています。
「アシスタントマネジャーの次に、自分がどうなっていくのかはまだ想像できていません。でも、自分はまだ足りていないところがあるとは感じていて。会計の知識や専門性をもっと高めていきたいです」
いくつになっても、高校時代のように走り続ける星野さん。
最後に、星野さんの働き方を色で表現していただきました。
働き方は、黄色
「黄色ですね。いつでも、物事はポジティブに考えたいという想いがあります。だからなのか、『明るい』とか『面白い』とよく言われるんですよね(笑)」
そう答える星野さんの表情からは、まさにひまわりのような明るさと温かさが伝わってきました。

「もしかしたら、子育てをしながら女性が働くのって大変だなとか、諦めたほうがいいのかなって感じる人もいるかもしれません。でも、前向きに生きていたら、自分の居場所は自然とできていくと思います。少しでも私の話が力になれたらうれしいです」

星野さんの"黄色"の物語は、これからも前向きに、ポジティブに続いていきます。

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