
「さつま揚げ」をともに届けて25年。セブン‐イレブンと月揚庵の歩み
ギフトとは、人と人をつなぐだけでなく、素敵な“出会い”を届けるもの。
知らなかった名品との出会い、新しい味わいとの出会い、そして故郷の味との再会。セブン‐イレブンのギフトカタログには、そんな“出会い”がたくさん詰まっています。
中でも、ギフトの定番商品として25年という長い歴史を持つのが、月揚庵(つきあげあん;南海食品)のさつま揚げです。
この長い歩みは、どんな出会いから始まったのか。これから、どこへ向かっていくのか。
一社だけではたどり着けない場所を目指して、ともに歩んだ人々のストーリーを紹介する“あすを紡ぐたび”。第3回は、月揚庵とセブン‐イレブンが紡いできた25年の道のりを訪ねていきます。
この味を多くの人に届けたい。想いがつないだ二社の縁
「最近は、フォーマルな贈り物としてのギフトだけでなく、ご家族や友人へ送るカジュアルギフトの割合も増えてきています」
と語るのは、セブン‐イレブンのギフト担当マーチャンダイザー、持田さん。

セブン‐イレブン・ジャパン ギフト担当マーチャンダイザー 持田さん

持田さん
カジュアルギフトはご友人やご家族のように、親しい方々へお贈りするものです。ただ、カジュアルといっても、“おいしいもの”を届けたいという気持ちは、フォーマルなギフトと変わらないと思います。“贈って良かった”という気持ちと、“届いてうれしかった”という気持ち。こんな想いにお応えできるようなギフトのラインアップを目指しています。
その中でもセブン‐イレブンのギフトの定番として長年愛されてきたのが、月揚庵(南海食品)のさつま揚げ。魚のすり身からつくられる練り物で、ふっくらとした食感と優しい味わいで知られるさつま揚げは、鹿児島県の郷土料理です。

南海食品 代表取締役会長 渕本さん
月揚庵のさつま揚げがセブン‐イレブンのギフトとして商品化されたのは、今から25年前。当時のことを、南海食品 代表取締役会長を務める渕本さんはこう振り返ります。

渕本さん
さつま揚げのメーカーだった我々が注目したのは、お土産ものとしての需要でした。地元の百貨店はすでに老舗のメーカーさんがしっかりと展開されていたので、鹿児島空港の売店で販売したところ、大変ご好評をいただきまして。もっと多くの方に知っていただきたいと考えていた時にお会いしたのが、セブン‐イレブンさんでした。

持田さん
その頃、セブン‐イレブンのギフト事業でも商品を探していたタイミングだったと聞いています。

渕本さん
そう、タイミングが良かったんです。当時、私の高校の後輩がセブン‐イレブンさんの中にいましてね。実はほかの会社からもお声がけはいただいていたんですが、やっぱり鹿児島のことを知っている方だと話がしやすい。縁がつないでくれたチャンスでしたね。

持田さん
そんなご縁があったんですね…! ただ、私たちがお取り扱いさせていただくことになったのは、月揚庵のさつま揚げがおいしかったから。ここに尽きると思います。

渕本さん
一般的な鹿児島のさつま揚げは、甘めの味つけなんです。地元は甘いしょうゆやみそに慣れ親しんでいますが、県外の人からは「ちょっと甘すぎる」と言われることもありました。
南海食品は早くからギフト市場を目指していましたから、他県の方々の意見を聞きながら甘さを控えめに調整していました。そこを評価していただいたのかもしれませんね。
予測不能のスタートから、セブンギフトの定番へ
こうして二社の取引は2000年にスタートしたものの、当時セブン‐イレブンは鹿児島県に出店していませんでした。南海食品も、全国への大々的な展開は初。どれだけの反響があるのか、まったく読めない状況にありました。


渕本さん
ところが蓋を開けてみたら、すごい数の注文が来たんですよ。セブン‐イレブンの力を実感しましたね。それだけでもありがたい話ですが、その後もプロモーションにかなり力を入れていただきました。

持田さん
代表的なのは、ギフトカタログでしたよね。今はインターネットでの販売が主流ですが、2000年代はまだ紙が強い時代でしたから。

渕本さん
ほかには店頭の“のぼり”にさつま揚げの盛り付け写真を掲示していただいたこともありましたね。会社名や商品名はありませんでしたが、それでも売上が上がったんです。セブン‐イレブンのお客様は本当に細かいところまで見てくださっていると感じました。

持田さん
きっと、月揚庵を贈った方・贈られた方が、ファンになってくださっているんじゃないでしょうか。実際に、月揚庵のさつま揚げは今も毎年多くのお客様に選ばれています。

渕本さん
確かに、当時のプロモーションを見てくださった方が、今は親になって子どもさんにも食べさせてくださっているのかもしれませんね。

定番を超えて。変わらぬおいしさと挑戦する心
セブン‐イレブンのギフトとして、もはや定番商品となった月揚庵のさつま揚げ。しかし、25年前とは時代が大きく違います。定番の味を守っていくことの難しさ。定番を活かすための、新商品の開発。決してなだらかな道ではありませんが、「やはりタイミングが大事です」と渕本さんは笑みを浮かべます。

渕本さん
最初にさつまいも入りのさつま揚げ(さつまいも天)を開発した時、まったく売れませんでした。鹿児島県の特産品同士の組み合わせですから、これはいけると踏んでいたにも関わらずです。
調べてみると、戦中戦後の世代にとって、“さつまいもは食べものがない時に食べていた”ものだと分かりました。それで一度は諦めたのですが、芋菓子が流行り始めた時に再チャレンジしてみたところ、今度は人気商品になったんですよ。

持田さん
そうだったんですね! さつまいも天は、ギフトの取り扱い商品のほとんどに含まれているので、そんな時代があったとは…。

渕本さん
何が売れるかは分からないものなんですよ。チーズ入りのさつま揚げ(チーズ天)も、私は売れるわけがないと思っていました。でも若手に任せてみたら、これも人気商品になったんです。

持田さん
そうして生み出された新しい味も、定番の味も愛されるのが月揚庵のすごいところですよね。社内でも「月揚庵のさつま揚げは本当においしい」と評判です。だからこそ、加盟店のオーナーの皆様にも自信を持っておすすめしています。
私自身も、もちろん大好きですよ(笑)。そのまま食べるのが一番おいしいんですけど、ホイルに包んでちょっと温めて、そこに大根おろしをかけて食べるのも好きです。
25年の信頼を次の世代へ。あすを紡ぐ二社の絆
おいしいものをお客様にお届けしていきたい。その共通の想いの元に、25年にわたり築かれてきたセブン‐イレブンと月揚庵の縁。その縁は、今後どのように紡がれていくのでしょうか。最後に、お二人にお聞きしました。

渕本さん
セブン‐イレブンさんとは、単なる“取引先”という関係ではなく、長年の信頼を築いてきた「深い絆」があると感じています。25年間、ずっと応援していただき、本当に感謝しています。
だからこそ、何よりも「品質を落とさないこと」を徹底して守り続けたいと思っています。一度買って終わりではなく、何度もリピートしたくなるような、鹿児島の味。そんな気持ちで、これからもさつま揚げをつくり続けたいと思います。

持田さん
鹿児島県に店舗がなかった時代から、長くお付き合いいただき、本当にありがとうございます。セブン‐イレブンとしても、この25年間に積み重ねてきた歩みや取り組みを、しっかりと後世に伝え続けていくことが大切だと感じています。
これからの時代、ギフトの形はさらに変わっていくかもしれません。でも変わらないのは「お客様に喜んでいただきたい」という想い。これからも一緒に、おいしい感動を届け続けていけたらと思います。
本当においしいものを、心を込めて届けたい。そんな二社の想いは、これからもあすへと続いていきます。
月揚庵のさつまあげが注文できる、セブン‐イレブンの夏ギフト2025はコチラ!

アンケートフォーム