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“セブン‐イレブン”ブランドを社会に根付かせるには? 7IN CEO Summit 2025開催レポート

2025年9月9日〜11日の3日間、7-Eleven International LLC はザ・オークラ東京にて「CEOサミット 2025」を開催しました。世界各地でセブン‐イレブンを運営する“ライセンシー”と呼ばれるフランチャイズ企業のトップが一堂に会し、「セブン‐イレブンのブランドを社会に根付かせるには?」をテーマに活発な議論と情報共有が行われました。本記事では、その概要をご紹介します。

CEOサミットとは?

「CEOサミット」とは、7-Eleven International LLCが主催するイベントで、傘下のライセンシーに加え、SEVEN-ELEVEN HAWAII, INC.、セブン‐イレブン(中国)投資有限公司、セブン‐イレブン オーストラリアなど、アジア・北欧・オセアニア、北米の各地域を代表する「セブン‐イレブンファミリー」のトップが集い、商品開発・出店戦略・マーケティングなどの成功事例や学びを持ち寄る社内イベントです。

名実ともに世界トップブランドへ - 若林社長のスピーチ

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7-Eleven International LLCの若林社長兼CEO

開会のあいさつに登壇したのは、7-Eleven International LLCの若林社長兼CEO。各地域のエピソードを交えながら参加者を一人ずつ紹介し、3日間のセッション内容に触れつつ、ホストとしての想いを語りました。

若林氏が強調したのは、全世界の店舗で高いクオリティを常に維持することの重要性です。なぜなら、約86,000店あるセブン‐イレブンの一つひとつが、お客様にとっては「いつものお店」だからです。ブランド認知度にはさらなる成長の余地があるとし、新たな地域への展開に意欲を示す一方で、「品揃え」「鮮度管理」「クリンリネス」「フレンドリーサービス」という基本4原則の徹底が不可欠だと語りました。

今が変化の時-デイカス社長のスピーチ

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スティーブ・デイカス代表取締役社長 CEO

続いて登壇したセブン&アイ・ホールディングスのデイカス代表取締役社長CEOは、各事業会社を束ねる立場から「変革の重要性」について語りました。「セブン‐イレブンは、世界中で1日あたり約6,000万人に利用していただいています」と紹介し、お客様の暮らしを支えながら社会へ貢献していく必要性や、創業の理念である「信頼と誠実」という姿勢に立ち返ることの大切さを強調しました。

各ライセンシーに対しては、団結とスケールアップ、そして各地域に根差したきめ細やかなマネジメントの必要性を呼びかけ。リーダー層も密にコミュニケーションを取りながら、サポートをしていくと宣言しました。「かつて私の父はアメリカのセブン‐イレブンでフランチャイズ経営をしており、私はその店頭に立っていました。約50年前と変わらぬ商売の精神は、今もなお息づいています。そして今こそ、その精神を次世代へと受け継ぐための地盤を築く時だと感じています」と語り、テクノロジーの活用や急速な社会変化への対応、そして新たな領域への挑戦を呼びかけました。

セブン‐イレブン・ジャパンが描く未来―阿久津社長、羽石商品本部長のスピーチ

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(左から)セブン‐イレブン・ジャパンの羽石商品本部長と阿久津社長

セブン‐イレブン・ジャパンのプレゼンテーションでは、阿久津社長と羽石商品本部長が登壇。これまでの挑戦と成長の歴史に加え、長年愛され続ける主力商品「おにぎり」の誕生と改良にまつわる様々なエピソードを紹介しました。

セブン‐イレブンのフード試食 特に人気が高かったメニューは?

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右上が新商品「旨さ相盛おむすび」2種

初日のランチでは、日本のセブン‐イレブンで販売されているオリジナルフレッシュフードが参加者に提供されました。新商品「旨さ相盛おむすび」2種をはじめ、定番の「たまごサンド」「たことブロッコリーバジルサラダ」「濃厚バニラのカスタードシュー」が並びました。

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商品を試食する各国のエグゼクティブ、若林社長とデイカス社長の姿も(左上)

各ライセンシーのトップは商品の味だけでなくパッケージにも関心を寄せ、談笑しながら味わっていました。特に注目を集めたのは「旨さ相盛おむすび」と「たまごサンド」。おむすびは直前のプレゼンで紹介されたこだわりを確かめながら味わう姿が印象的で、たまごサンドは訪日外国人にも人気という前評判どおり、ふわふわの食パンとシンプルな味付けが好評でした。

参加者からは「たまごサンドはいつ食べても最高。シュークリームもおいしかった。日本に来るといつも食べすぎてしまう」と笑顔でコメント。また別の参加者も「おむすびのクオリティが見事。お米の炊き方や具材の豊富さだけでなく、パッケージにも工夫が感じられた」と語っていました。

CEOたちが振り返る、CEOサミット2025

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(上段左から)セブン‐イレブン オーストラリア:フィオナ・ヘイズ最高経営責任者(CEO)兼マネージングディレクター、SEVEN-ELEVEN HAWAII, INC.:グレッグ・ハンナ代表取締役社長
(下段中央)セブン‐イレブン(中国)投資有限公司:厳 茜 董事長兼総経理

セブン‐イレブン オーストラリアのフィオナ・ヘイズCEOは「最大の収穫は、再び同じ場に集えたことです。多くの課題や機会、ベストプラクティスを共有でき、満足しています」とコメント。「どのようにしてブランドを印象付けるか、店づくりの工夫について多くの学びがありました」 と振り返りました。

SEVEN-ELEVEN HAWAII, INC.のグレッグ・ハンナ社長は「オリジナルフレッシュフードに新たな手法を取り入れている地域もあれば、一方で顧客中心の戦略やSNSの活用に注力している地域もある。こうした知見やアイデアは、私たちがハワイで取り入れて活用できる貴重なものです」 と総括。他地域のエグゼクティブが積極的に学び合う姿勢を称賛しました。

セブン‐イレブン(中国)投資有限公司の厳 茜董事長は「競争が厳しい中、各地域のCEOと共通課題をシェアできたのが印象的でした」と語りました。セッションで使われた「フードビニエンス(フード+コンビニエンス)」という言葉を引用し、“食は主力”の想いを強めたとコメント。サミット後の展望として、デジタル化の成功事例や共通マーケティング戦略の共有を挙げ、「一丸となってブランドを社会に根付かせたい」と意欲を語りました。

革新と融合で、次のステージへ-阿部会長のスピーチ

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7-Eleven International LLCの阿部会長

閉会のあいさつに登壇した7-Eleven International LLCの阿部会長は「現状維持では、後退するばかりである」というウォルト・ディズニーの格言を引用し、変革の重要性を強調しました。2027年にセブン‐イレブンが誕生100年を迎えるのは「絶えず変化し続けてきたからこそ」とし、「一緒に前進し、失敗からも学び、限界を超えていきましょう。それこそがセブン‐イレブンの強さです」と呼びかけ、3日間にわたるイベントを締めくくりました。

3日間にわたって開催されたCEOサミット2025は、世界各地域のセブン‐イレブンを展開するライセンシーのトップがビジョンを共有し、次なる成長に向けて意見を交わす貴重な場となりました。事業の成長戦略はもちろん、地域社会を支える多様な取り組みの共有こそが、セブン‐イレブンを世界のトップブランドへと導く原動力となっていくはずです。

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