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買物が困難な地域に店をつくる。セブン‐イレブンが描く地域共創のかたち

「アイスがいつでも食べられるようになった」
福岡県八女市・星野村で、ある女の子がそう話してくれました。

高齢化や人口減少が進み、日常の買物が難しくなっていたこの地域に、2025年10月、セブン‐イレブン初となる「地域共創型店舗」が誕生しました。

行政からの相談をきっかけに、地域住民や行政、オーナー、セブン‐イレブンが力を合わせて実現した店舗です。一人の女の子の言葉に表れた、地域の暮らしの小さな変化。多くの人の想いから生まれたこの店舗は、どのように実現し、地域にどんな変化をもたらしているのでしょうか。その歩みをプロジェクトの中心メンバー3人に伺いました。

地域に必要とされる店をつくる。前例のない挑戦の始まり

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お茶の産地として知られる八女市。星野村には茶畑が広がります

福岡県八女市の山間部に位置する星野村は、高齢化や人口減少が進み、日常の買物ができる場所が限られた「買物困難地域」の一つです。

こうした状況を受け、八女市からセブン‐イレブンへ寄せられたのが、「地域に店舗をつくれないか」という相談でした。この星野村出店プロジェクトをメインで担当したのが、セブン‐イレブン・ジャパン リクルート本部の久保田さんです。

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セブン‐イレブン・ジャパン リクルート本部の久保田さん

前例のない挑戦だけに、検討すべき課題は数多くありました。人口約2,000人の地域で事業として継続できるのか。店舗運営を担うオーナーをどう見つけるのか。そして、この取り組みを将来的にほかの地域へ広げられるのか。こうした課題を前に、社内には慎重な意見も少なくありませんでした。

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山間部にあるセブン‐イレブン八女星野村店

久保田さん:前例がない取り組みだったため、事業として継続できるのか、店舗を長く運営できる仕組みをどうつくるのかなど、検討すべき課題は数多くありました。しかし、少子高齢化や人口減少が進む中で、地域の暮らしを支える新しい取り組みが求められています。だからこそ、セブン‐イレブンが出店することで、地域や社会課題の解決に貢献できるのではないかと考えました。

課題を一つひとつ整理し、関係部署と調整を重ねながらかたちにしていきました。実際に店舗を運営するのは私ではなくオーナーさんです。だからこそ、『オーナーさんが困らないようにするにはどうすればいいか』を常に考え、店舗運営後に起こり得ることを想像しながら、疑問点があればその都度確認を行いました。中には『難しい』という回答もありましたが、そこで終わらせず、『どうすれば実現できるか』を考え続け、最後は『まずはやってみないと分からない』という思いで踏み出しました。

地域とともに育てる「地域共創型店舗」

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左:OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー/店舗経営相談員)の桂さん/右:セブン‐イレブン八女星野村店 オーナーの松本さん

「地域共創型店舗」の実現に向けて重視したのが、地域住民との対話でした。オープン前に住民説明会を2回開催し、地域の声を聞きながら店舗づくりを進めました。現地で地域との調整を担ったのが、星野村店を担当する OFC の桂さんです。

桂さん:各回30人ほどの方が参加され、アンケートには『こんな商品が欲しい』『こういうサービスがあればいい』など、具体的な要望が寄せられました。いただいたご意見は、できる限り店舗づくりに反映するようにしました。

説明会では、店舗の特徴やサービスに加え、山間部ならではの物流の制約も率直に伝えました。

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地域の特産品も取り扱うセブン‐イレブン八女星野村店

久保田さん:地域共創型店舗は、地域の方々のための店舗です。通常の出店とは違い、地域の皆さんに理解いただきながら、一緒に店舗をつくっていくことが何より重要でした。

『セブン‐イレブンとはどんな店なのか』『地域のニーズをどう品揃えに反映していくのか』をていねいに説明し、『この店舗を一緒に支えていただきたい』という思いもお伝えしました。

説明会では、「文房具を充実させてほしい」「調味料など日常的に使う商品をもっと身近で買えるようにしてほしい」といった暮らしに根差した要望が寄せられる一方、「元々あるお店への影響が心配」という声も上がりました。そこで地元の商品も取り扱うなど、地域のお店との共存にも配慮しながら店舗づくりを進めました。

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品出しをするオーナーの松本さん。試食会をきっかけに、「セブンプレミアム さばの塩焼」は高齢のお客様を中心に好評を集めています

この挑戦に欠かせなかったのが、地域で店舗を運営するオーナーさんの存在です。白羽の矢が立ったのは、星野村に近い上陽町で店舗を経営する松本さんです。

松本さん:正直、不安はありました。初めての形態ですし、本当に運営を続けていけるのだろうかとも思いました。それでも、地元住民の方から『星野村にもセブン‐イレブンをつくってほしい』という声を以前から聞いてきたので、『私がやるしかない』という思いで引き受けました。

地域に根づく店へ。その歩みはこれからも続いていく

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2025年10月のオープン当日は多くの地域住民が来店し、店舗は大勢の人でにぎわいました

2025 年10月のオープン当日。店舗の前には、開店を待つ地域の人たちの長い列ができました。

松本さん:朝5時から開店を待つ中学生たちの姿が印象的でした。本当にうれしそうに入店してくれて。皆さんから『できて良かった』『ありがとう』と声をかけていただきました。

久保田さん:小さな女の子が『アイスがいつでも食べられるようになった』と言ってくれたんです。『お店をつくってくれてありがとう』という言葉もいただき、それまで積み重ねてきたことが報われたような気持ちになりました。

オープンから間もなく1年。店舗は地域の暮らしに根づき始めています。たとえば、揚げ物は電話で予約を受け付け、来店時間に合わせて揚げたてを用意するなど、地域のニーズに合わせた工夫を続けています。

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高齢のお客様をはじめ、毎日訪れる常連の方も多く、スタッフとの会話も日常の風景になっています

また、試食会や地域イベントも開催し、商品の魅力を知ってもらう取り組みを継続。社会福祉協議会とも連携し、商品の特長や食べやすさを紹介する活動も行っています。

桂さん:実際に商品を手に取っていただき、便利さや品質の良さを知っていただくことが大切だと思っています。まだ手探りの部分もありますが、行政ともさらに連携しながら、地域の皆さんにもっと利用していただける店舗にしていきたいです。

松本さん:今では地元の方にもスタッフとして働いていただいています。これからも地域の皆さんと一緒に、『このお店があって良かった』と思っていただけるようなお店にしていきたいです。

地域の課題をきっかけに始まったこの挑戦は、店舗の完成で終わるものではありません。地域の声に耳を傾けながら、行政、オーナー、地域住民、そしてセブン‐イレブンが力を合わせて歩んできた星野村の地域共創型店舗。これからも地域に寄り添い、「このお店があって良かった」と思ってもらえる場所を目指して、その歩みは続いていきます。

八女市の小学校との食育プロジェクトはこちら

山間の小さな村で、子どもたちが挑む大きなミッション。|八女市立星野小学校|セブン‐イレブン

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