
病と闘う子どもたちにも笑顔を。スラーピーから広がる支援の輪
夏になると、アメリカのセブン‐イレブンでよく見る光景があります。お店に訪れた大人や子どもたちが、出てくる時にはカラフルなカップを手にしている――。その中に入っているのは、スラーピーです。
7月11日、スラーピーがちょっと特別になる日
スラーピーとは、アメリカのセブン‐イレブンを中心に販売されているフローズンドリンクのこと。炭酸飲料を凍らせてつくるので、ジュースよりも冷たくて、かき氷よりもなめらかで、しゅわしゅわした炭酸も楽しめる。子どもの夢がぎゅっと詰まったようなドリンクです。
幼い頃にスラーピーを楽しんだ人たちが、大人になってからもその味を楽しむ。そして、自分の子どもたちと一緒にその味を分かち合う。そうやってスラーピーは、ただの飲みものを超えて、一つの“文化”になっていきました。

そんなスラーピーが1年で一番話題になるのが、7月11日のスラーピーデーです。スラーピーデーは、セブン‐イレブンの誕生を祝う日。この日は、スモールサイズのスラーピーが無料で提供されます。
2024年の夏、そんないつもの記念日に少しだけ特別なエッセンスが加わりました。
小さなカップから始まる、支援と笑顔の輪

スラーピーのカップに描かれていたのは、笑顔の子どもたち。スラーピーのフレーバーを思わせるような、にぎやかな色合いです。誰もがスラーピーを手にしていますが、いすに座っている人もいれば、車いすの人もいます。
このカップをデザインしたのは、当時7歳のノーラン君。網膜芽細胞腫という小児がんを経験し、チルドレンズ・ミラクル・ネットワーク・ホスピタルズ(以下、CMNホスピタルズ)の支援を受けながら克服した少年です。
いろんな子どもたちがそれぞれに楽しんでいる。そんなふうに感じられるデザインは、病院で一緒に闘病する友達を描いたものでした。

CMNホスピタルズはアメリカの小児病院のために、寄付や啓もう活動を行う非営利団体です。北米で事業を展開する7-Eleven, Inc.は、30年以上にわたってCMNホスピタルズを支援してきました。
7–Eleven, Inc.でこの取り組みに情熱を注いでいるのが、ナタリー・ハリスさんです。

Senior Manager of Social Impact & 7–Eleven Cares Foundation, 7–Eleven, Inc.
「病と闘う子どもたちへのサポートは、未来を描くことと同じだと私は思っています。7–Eleven, Inc.では長年にわたり、お客様や加盟店オーナー様、従業員、およびお取引先様と店頭での募金活動などを通して、CMNホスピタルズとの取り組みのために2億ドル以上の寄付を募ってきました」
2024年のスラーピーデーでは、7–Eleven, Inc.とCMNホスピタルズの取り組みが一つの形になりました。それが、ノーラン君がデザインしたカップなのです。このカップを手に取った人々はCMNホスピタルズの活動を知り、多くの寄付が集まりました。
ノーラン君のカップは寄付だけではなく、「病と闘う子どもたちやそのご家族への希望にもなった」とナタリーさんは話します。
「同僚のお孫さんが、ノーラン君と同じ網膜芽細胞腫と診断されたそうなんです。ですが、ノーラン君のことを知り、『孫の明るい未来を信じられるようになった』と、私に話してくれました。これは本当に尊く、価値のあることです。私たちが提供するサービスが、子どもたちの健康と私たちのコミュニティの明るい未来を拓いていくのですから」

長い間、子どもから大人まで愛されてきたスラーピー。そのスラーピーが誰かの明日を変えるきっかけになり、また一つの文化として育っていきます。スラーピーを手に取る人たちの顔にあるのはきっと、いつだって笑顔です。

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